路傍の水

日々 絵や創作のこと

擬人化王国15

擬人化王国15 スペースに立ち寄ってくださった方ありがとうございました!

差し入れやお手紙、その場で読んで感想をくださった方、本当に嬉しかったです!描いてよかった〜とすごく思います。

創作として自分で作ったキャラクターしか出てこない漫画を本にしたのは初めてだったので、とても不安だったのですが予想以上にたくさんの方に手に取っていただけてすごく嬉しかったです。漫画に関しては完全にズブの素人なので、読めるのか?というところから不安でいっぱいで、手にとっていただけただけでも十分嬉しいのですが、もしひとことでも感想をいただけたらめちゃくちゃ喜びます。

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ここから自分の鉄道擬人化の歴史がはじまっていくんだと思うとなんだかたいそうなことを始めてしまった気になります。ネットはネット、やっぱりデータとアドレスでしかないので物質として手元に残ると自分が創った!という実感が湧くんですよね…普段デジタルでばっかり描いているせいかもしれませんが、描き終わった後に手元に何も残らないのがときどきものすごく虚しくなることもあり、自分が本を創るのはこの虚しさを感じなくて済むからなのではと思います。始めたからには、せめて最後綺麗に風呂敷をたためるように頑張ります。

 

そんなこんなで反省会します。後半読んだ方向けのそれぞれのお話についてのあとがきなんかも描いてます。本のあとがきにじっくり書いてる時間がなかったんですよ…

 

まず表紙で鉄道擬人化って一切わからないのが不親切すぎるし、キャラクターの顔も一切載ってないって売る気なさすぎるよなとうすうす思ってはいたので次回から改善したいと思います!JRさんたち主役だと顔出せないのは仕方ないっちゃしかたないんですけど…。今回はスペースの位置にだいぶ助けられた気がします。
(うつたか本の続編も待ってますと言ってくださってありがとうございました、描きたい気持ちはあります!)

話を考えてる時間が長すぎて結局作画に時間が避けず雑な仕上がりになってしまっているのは自分でも重々反省しているところなので毎度毎度次こそはスケジュール通り…と意気込むんですけどやっぱり手が落書きをしてしまう…夏コミの漫画もそろそろネーム決まってないとやばい頃なんだけど真っ白なんだけど!!もう入稿しましたって人はどうなっているのか…??

いつものグレスケ鉛筆ブラシの線も好きなんですが漫画にすると画面が単調になってしまうのでGペン風のペンを使って、線に抑揚をつけるのを今回の目標にしてやってました。もっと修行します…夏場は液タブ原稿が苦行になるのでペン入れまでまたアナログでやりたい。

作風と言えるのか、やっぱり登場人物がぐるぐるいろいろなことを考えて、それが絡み合って話が進んでいくところが描きたいので、いわゆるストーリー漫画とは違う感じになっているとは思います。なので読んでて楽しいのかは人によるんじゃないかなあと二次同人描いてる時も思ってました。鉄道擬人化か?と描いてて思うぐらいには人間としての表情が強い話になってます。

以下内容の話を含みます。ネタバレというか読んでないと言ってる意味がただわからないだけです…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

JR北海道「能動」

彼は自分から動いたことにたいして責任が付いて回るのを避けていたので、そのツケがいまになってでてきているといった解釈です。起こったことに対しての対処はできるだけ頑張るけど、自分からなにかきりひらかなきゃという感じを他の三島会社と比べるとあまり感じなかったというか…人口や気候の問題ももちろんですが、他より消極的だなあと…それに他JRのお偉い方からのJR北海道にたいする厳しい言葉もあったのでこんな人物になりました。描いていてどんどん函館さんの身近であるが故の厳しさみたいなのを知れた気がします。あんな彼ですがずっと味方でいてくれるので、彼の前でだけ北海道くんは泣いてしまいます。個人的には北海道新幹線くんが「言い過ぎだ」と止めるだけで言って居る内容を批判しないというところに彼の人間性がでてるんじゃないかと思ってます。彼のほうが、JR北海道さんより自分の存在に対する責任というものをしっかりと受け止めているんじゃないかな…

JR北海道さんを考えるときに一緒に手宮線も考えたのですが、これがまた地元にめちゃめちゃ愛されていて、お金さえあればいつでもまだ汽車走らせたいぜ!というのが保存状態などから感じられてどんだけ大好きなんだよ…絶対北海道さんに懐かれていたに違いない!とあんなキャラになりました。行ったことはまだないので北海道に行ったら絶対行きたい場所です!廃線跡に絵画作品を並べたギャラリーなんかも一時期やっていたようで、廃線跡の活用方法をたくさん模索しているところもすごくいいなあと…
お金がなくて廃線・廃駅跡がそのままになっているところがとても多い北海道ですが、そんなところも、彼の「過去からも逃げている」という一面に反映されています。

廃線のキャラを出したのははじめてですが、誰に視えて誰に視えないのか?どういった状態になるのか?というのはおいおい話の中で感じていただければと思うのであえて説明は特にしないことにしています。彼らにもはっきりわかっていないことなので…貨物さんは手宮に呼ばれてあそこに来たんでしょう

 

JR四国「本線」

四国さんを考えて調べていたときに、JR四国は本線という名称をやめたこと、その直前に土讃本線から「支線」が三セク転換してしまって消えたこと、あと廃線をだしていないこと、これを知ってから、絶対描きたいと思っていたエピソードだったので描けて満足しています!

土讃くんは感じることがいっぱいあったんじゃないかなあとか、予讃さんの思いの深さを舐めてたところとか、いろんな人が関わるんだから絶対思い通りにことは進まないというのを描けたんじゃないかなあ…?ページ数的にだいぶ省いたところはまたいつか詳しく描きたいと思ってます。高徳くんはいい感じに小物っぽく動いてくれた!ありがとう!

四国は小豆島にしか行ったことがないのですがそのときの、全然ひととすれ違わない、生活の音も聞こえない、強い日差しとそれを反射する海、出会ったのは四国八十八ヶ所巡行の一行だったり、トンビの声とか、廃校になった小学校のグラウンドとか、なぜか道の真ん中に大きな錨があったりとか、トンネルの中でオオミズアオの綺麗な死骸を見つけたりとか、とにかく人が住まわせてもらってる土地だっていう印象を強く引きずっていて、彼らも本州よりもより神様寄りの感覚をもっていたりします。都会より人が少ないってのもあり…北海道は広いので地域によって全然ちがうんですが四国は小さいので、良くも悪くも世界と視野が狭いのかなと…

JR四国さんのことを土讃線はガキとか子供とか言ってます。見た目が若くて15〜6歳くらいを意識してます。中学生の悪ガキって感じです。四国新幹線に対する四国の人たちの野望めいた(?)執念とか、アンパンマン列車とか、海洋堂ホビートレインとか、少年の目線だなーと思ったので、なんやかんや子供なんだろうという印象を強く持ってました。あと子供が間違えるといけないから、ってんで唯一ちゃんと鉄の字の上突き出してるっていうところとかも…性格が悪いんじゃなくて、大人が言えないことズバズバいうので、言えない大人がイライラするというキャラになっていってくれればいいなと思ってます。

 

 

長々書いてしまいましたがここまで読んでくださりありがとうございました!

今年中に上場組も描きたいです!